うさぎ駆動開発

UWP, Xamarin.Macを中心によしなしごとを書いていきます。

de:code 2016 Day 1

2016/5/24, 25 は Microsoft de:code 2016 でした。自分のために参加セッションと所感をまとめておきます。まとまりはないです。

de:code (decode) 2016 | 日本マイクロソフトの開発者/アーキテクト/IT Pro 向けイベント - Microsoft Events & Seminars

基調講演 Accelerating Digital Transformation in our Mobile-first, Cloud-first World

生Satya Nadellaは貫禄あった(小学生並みの感想

オープンソースなのかどうかは重要でなく,その技術が世の中にとって有用かどうかにフォーカスしている,というのが印象的だった。きっと開発者はみんな,自分のやったことがちょっとでいいから社会に貢献しているといいな,と思っているんじゃなかろうかと勝手に私は思っている。その延長線上にあるメッセージだなあと感じた。

Microsoft loves developer. まあ開発者が始めた会社ですしね,というトピックも。それは2年前のde:code 2014で特に顕著に打ち出されていたメッセージなのだけど,再確認。Azure, "Conversation", Windows の3プラットフォームを開発者のために用意したと。物作りをする土台は整えたから思う存分力を発揮せよ,というメッセージ。

そういったメッセージ性を打ち出した後は具体的にプラットフォームのデモンストレーションが行われ,自分たちでもがんばれば手が届く,ちょっとだけ未来というものを感じることができた。

CLT-001 今だからもう一度確認したい,クライアントテクノロジの概要と選択

高橋忍さんのセッションには珍しく座学中心のセッション。

ユーザーにとっては動けばいいし,同じような見た目をしていれば同じような動きを期待する。これは私もJXUGのセッションで何度か示していることで,Windows 8ではストアアプリがフルスクリーン表示されていたけど,Windows 10ではウィンドウ表示される。するとユーザーはドラッグ&ドロップでファイルを投げ込めると想定すると。それに対応するためUWPではドラッグ&ドロップAPIが増やされたと。なるほど。

多分ここからシェアは7と10に二分されていくでしょうと。やはりXAMLプラットフォームに移行しておきたい。UWPにしてしまうと10でしか動かなくなるので,7を想定するならWPFではないか。

ちょっとだけ未来にはきっとこうなる,んじゃないかな?という想定も。

自分のやりたいことができればデバイスなんてどれでもよくなるし,アプリが何でできてようが関係ないよね。まあデバイスは好みがありそうだけど…

CLT-006 HoloLens 概要 〜世界を見る新しい方法〜

一度も実機見てないし情報も細切れにしか集めていなかったので,まとめて概要を知りたかった。

ホログラムのアンカーポイントがユーザーにくっつくのか,現実のオブジェクトにくっつくのかといったロックの概念や,ホログラムの投影方法,搭載されてるセンサーについての説明があり,公開されてる情報を体系的に知ることができた。あとは目を閉じて考える千葉さんのエモーショナルタイム。実機はないし,なぜもう一方のHoloLensセッションがなくなったのかはわからなかった。

ここでExpoみたりレッドブル補給したりしてたら案の定DEV-020が満席になったので,ドーナツタイム。

SPL-001 マイクロソフト最新テクノロジと魅力あふれる未来像

クルマ,電車,船舶,ドローン,りんな。現代の最新テクノロジが見せてくれる,少し先の未来における'普通',もしくは今使われ始めているもの。キーノートで示されたものが,よりぐっと身近な題材で次々出てくる濃密な一時間。

全てこれからマイクロソフトのテクノロジがどうなるか,ではなくて,マイクロソフトのテクノロジによってこれからどうなるか,という視点で示されていた。

クルマ。テスラ モデルSが登場。Microsoft Bandでアンロック,Surfaceで車両情報を吸い出すなどなど。昔はOBD2端子から引っ張ったりしていたけど,テスラはクルマ側がつながることを想定してる。
走行履歴の収集とかはもうホンダのインターナビとかでやってるし実際乗ってたときはすごく便利だったけど,そのデータを自分で使えるとしたらすごく夢が広がる。特定の企業が収集するデータじゃなく,オープンにしていけるかも。自分以外の人が使い道を思いついてもいいわけだし。

鉄道。線路に仕込まれたセンサーで位置を高精度に検知。運行指示をクラウド経由で。より安全な無人運行につながっていく。セッションではNゲージだったけど概念は実世界でも一緒。
リニアの試乗したときに,車両の位置はcm精度で検知でき,運行指示も中央から実施していると説明された。今膨大な数の実験走行を繰り返しているのも,安全走行のためにデータを蓄積するためだと納得がいく。

船舶。灯台から無線,レーダーと移り変わってきた安全な航行を支える技術は,ついに進路予測に。船舶オープンデータを使って10分後の位置を予測し,他船のファクターを加味して衝突回避の指示ができる。もうすでに東京湾で海上事故を防止するために導入されている。

ドローン。センサー大量に積んでる=空飛ぶIoT。データを吸い上げて蓄積し,可視化とフィードバックをしていけばより安全な飛行が可能になる。吸い上げるのではなく逆に指示することで,事前にプランニングしたとおり飛ばすことだってできる。プロポとつながるだけがドローンじゃない!

りんなとは「会話」する。Cortanaさんはきっと犬の画像を示したら犬種を答えるのが仕事。りんなは画像にキャプション入れてネタにして,会話の取っかかりにするのが仕事(という表現が適切かはおいておいて)。友達とアシスタントの違い。
深層学習+りんなのデモとして示されたのが,りんなにテレビ番組の音声を聞かせるとチャンネルや番組名を当て,さらに話題として返してくるというもの。もうなんかすごい技術と蓄積データの無駄遣い,いやそれこそが本来の使い道なんじゃないかと思わされる。

これ。基調講演でも現在の最新テクノロジが第4の産業革命になる,と話されていたけど,それに我々はついて行く必要がある。これまでの作業革命,技術革新でも職はなくならず,絶えず変化してきた,増えてきた。1900年代初頭には馬車の代わりにクルマが走るようになったけど,別に職業がなくなったわけではなく,運転手や自動車整備士といった新たな職ができた。そういう風に,自分の立ち位置を意識して変えていこう。

去年に引き続き,でっかいお土産をいただきました。